Article on Sound Installation work and Piano Concert
Sound Installation: “THE SOUND IN TIME – Soundscape on the rebirth of the Camposanto Monumentale in Pisa – “
Installazione Sonora: “IL SUONO NEL TEMPO – Didascalia sonora sulla rinascita del Camposanto Monumentale di Pisa – “
23/11/2018
Sant’Anna Church/ Pisa, Italy
カンポサント・モニュメンターレ
「死の大勝利」
ディダスカリーア・ソノーラ(サウンドキャプション)
ピアニスト 田中麻里奈と共に
世界遺産カンポサント・モニュメンターレの歴史、1200年代に墓地として設立された頃から、ブッファルマッコの大作であるフレスコ画「死の大勝利」が修復・再生される2018年までの5つの箇所に焦点をあて、サウンドによってその歴史を描写する「ディダスカリーア・ソノーラ(サウンドキャプション)」という作品。このカンポサント・モニュメンターレに捧げられたアートイベントは、音楽と科学研究が融合されたものであり、本日17時にサンターナ教会にて行われる。タイトルは「時に潜む音」で、ピアニスト田中麻里奈が解釈し、制作・作曲したサウンドによって、この歴史的建造物の記憶が展開される。
このイベントは、サンターナ大学院大学(TeCIPコミュニケーション・情報・認知工学研究科,
認知ロボット研究所Perceptual Robotics Laboratory)が実現、 ギャラリー<<Arte e
Memoria
iPazzifactory>>の協力を得て開催される。没入するような空間へ観客を招待するため、サウンドによる空間が制作された。この空間内ではサウンドがカンポサント・モニュメンターレの記憶が蘇ることとなるだろう。
インスタレーションは、映像とサウンド、光によって構成される。映像は、認知ロボット研究所Perceptual Robotics Laboratoryが、第二次世界大戦の火事で焼けてしまう以前の記録写真を用いて制作したバーチャル映像である。サウンド、音楽は田中麻里奈がインスピレーションを受け作曲したもので、声、様々な状況を物語るノイズ、音楽、電子音が混在したもので構成される。一連のサウンドによるドラマの展開によって、この場所の記憶が再び思いだされることとなるだろう。会場内には、呼吸をするような光が散りばめられた演出が施される。
映像と光は観客をこのサウンドによる歴史的な物語へ誘い、示唆的なコンテストの解釈を助ける。そして、感情に訴えかける方法で来場者を巻き込み、没入空間へと導く。一連のサウンドによる物語の最後には、19時から、ピアノのコンサートが行われ、田中麻里奈がフレスコ画「死の大勝利」を解釈し作曲した曲が演奏される。
1985年東京生まれ。幼少期からクラシック音楽、美術を学ぶ。東京芸術大学大学院映像研究科メディア映像専攻、ボローニャ大学舞台芸術学部に学び、サウンドドラマトゥルギーの研究を音楽、メディア、演劇方面から発展させる。インスタレーション、現代芸術を東京、ボローニャ等で実現する。オーディオとビジュアルの繊細な関係性に着目した作品を発表している。